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紅葉野球チーム
The Red Leaf Legend
紅葉伝奇

台湾/1999/中国語/カラー/16mm/70分

監督・脚本・ナレーター:蕭菊貞(シャオ・ジュイジェン)
撮影:秦鼎昌(チン・ディンチャン)
録音:杜篤之(ドゥ・ドウチ)
編集:陳博文(チェン・ボーウェン)
音楽:陳明章(チェン・ミンジャン)
b何瑞珠(ホー・ルイジュ)

提供:
Regina Ho
8F, No.170-1, Sec. 3, Chong-chin South Road, Taipei, Zip 100 TAIWAN
Phone: 886-2-2305-7474
Fax: 886-2-2305-7444
E-mail: d2876515@ms5.hinet.net


 
蕭菊貞(シャオ・ジュイジェン)
Hsiao Chu-chen


1994年、国立清華大学経済学部を卒業。ジャーナリストとして活躍し、現在も頻繁に記事を執筆する。大学の最終学年より心身障害者や白色テロ時代の犠牲者を主なテーマにドキュメンタリー制作を始める。台湾での受賞歴は多い。『血染的青春』(1998)は台湾国際ドキュメンタリー映画祭にノミネートされ、海外でも上映された。現在、台湾海峡を挟んで暮らす元軍人たちについての作品を手掛けている。監督作に、『博盛・這孩子』(1994)、『端午』(1996)、『不可信之事実』(1996)、『陽光愛情』(1997)、『火鶴』(1998)。

現在プロ・アマともに野球(棒球)が大人気の台湾で、伝説として残っている試合がある。1968年、先住民族の小学校の生徒たちが、世界大会で優勝した日本の和歌山リトルに完封勝ちを納めたのだ。時代のヒーローだった少年たちのその後の悲劇の人生を追いながら、政府やメディアの横暴と先住民族の社会環境を告発する。台湾近代史に厳しい目を向け続ける期待の若手監督の新作。


【監督のことば】

1968年、台湾は外交上、不安定な時代を迎えていた。この年に台北球場で、先住民族ブヌン族の選手が構成する紅葉リトルリーグ野球チームが、日本チームを相手に7対0の完封勝ちを収めたのだった。この勝利は台湾野球界の基礎を固めることになり、同時に、台湾の人々の自尊心を再建する重要な意味をも持った。台湾島の歴史でも不安定なこの時代、練習には「バットの代わりに棒切れを、ボールの代わりに石を」使ったという伝説は人々に大きな刺激を与えた。
30年後の今、紅葉野球チームの選手たちの半分以上は40歳を前に亡くなっている。酒の飲み過ぎだ、と人は言う。しかし記憶というのは不思議なもので、栄光の一瞬だけを捉える傾向にある。人々は勝利の甘い味だけを記憶に残し、選手たちの悲劇をすっかり忘れてしまっている。
私は、伝説の向こうに何があるのか、どんな秘密が隠されているのかを知りたかった。2年に渡り、各地を旅しながら、生存している5人の選手を取材し、亡くなった選手の家を訪ね、子息にインタビューした。すると、当初純然たる悲劇だと思われたこの物語に、希望の光がひと筋さし込むのを発見することができた。
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