english
2011-04-28 | YIDFF 2011 プレ・イベント vol. 1
井上ひさしが愛した女優 高峰秀子

 本年のプレ・イベントは、東日本大震災復興支援チャリティ上映として、チケット売上の一部は東日本大震災の復興支援のために使わせていただきます。

YIDFF 2011 プレ・イベント vol. 1/東日本大震災復興支援チャリティ上映
井上ひさしが愛した女優 高峰秀子

625日[土]
 10:30
カルメン故郷に帰る
監督:木下惠介/1951/86分
出演:高峰秀子、小林トシ子、望月優子、佐野周二

同名の主題歌を高峰秀子が歌い、作曲は黛敏郎が担当。ほぼ全編を浅間山麓でロケ撮影し、国産初の「総天然色映画」として、松竹と日本映画監督協会が企画、公開されて大きな話題を呼んだ。色彩技術には富士フィルムが当り、同時にモノクロ版も製作された。都会でストリッパーをしているヒロインを演じる高峰秀子の爽やかな演技が光る。戦後の自由でどことなく軽薄な風潮と、それに対する賛否両論の世論を風刺した軽快な喜劇で、新しい時代の映画の創作意欲が随所に見て取れる作品である。また父娘、姉妹、夫婦の情愛などが非常に丁寧に描かれている。

 12:30

監督:山本嘉次郎/1941/129分
出演:高峰秀子、藤原釜足、竹久千恵子

東北の農村を舞台に、当時17歳の高峰が演じた少女と馬とのふれあいをドキュメンタリータッチで描いた作品。山本嘉次郎監督は掛け持ちで撮影を抱えて東北ロケに行けない時、いくつかのカットをチーフ助監督だった黒澤明が実質的に監督している。映画の撮影で主演の高峰と黒澤が恋に落ち、結局は高峰の母の反対で別れさせられた。以来、高峰は1つの例外を除いて、黒澤作品には出演していない。山形県最上町での長期ロケの際に、当時アイドルの高峰に一目惚れしたのが、地元の門脇貞男少年(後のケーシー高峰)で、芸名も初恋の人たる彼女に由来する。

 15:00
二十四の瞳
監督:木下惠介/1954/156分
出演:高峰秀子、天本英世、笠智衆、田村高廣

壺井栄の小説『二十四の瞳』が原作。師範学校を卒業したばかりの大石久子訓導「おなご先生」は、島の岬の分教場に赴任する。そこに入学した12人の児童たちと、高峰演じるおなご先生とのふれあいを描いた作品。治安維持法が厳しくなってゆく1930年代以降、昭和恐慌や東北飢饉、満州事変・上海事変と続く戦争などの暗い世相は、それぞれ個性にかがやく二十四の瞳と大石先生の人生に暗い影を落とす。叙情性の中に平和への願いが込めた、日本映画が誇る傑作といえる。1954年キネマ旬報ベストテン1位、ブルーリボン賞作品賞、毎日映画コンクール日本映画大賞、1955年度ゴールデングローブ賞 外国語映画賞。


[会場] シベールアリーナ(山形市蔵王松ケ丘2-1-3)
[料金]
前売:1回券800円、通し券1,800円
当日:1回券のみ1,000円
※山形国際ドキュメンタリー映画祭事務局、シベールアリーナ、山形市内プレイガイドにて発売中
[主催]
特定非営利活動法人 山形国際ドキュメンタリー映画祭、公益財団法人 弦地域文化支援財団
[問い合わせ]
phone: 023-666-4480(映画祭事務局)