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2022-01-13 | 金曜上映会のお知らせ〈2月−3月〉

 山形ドキュメンタリーフィルムライブラリー試写室を主な会場に上映会を開催しています。ライブラリー収蔵作品を含むドキュメンタリー映画など映画館やテレビ・ビデオなどではなかなか見る機会が少ない作品を中心に上映します。

山形ドキュメンタリーフィルムライブラリー金曜上映会

218日[金]…〈山形ドキュメンタリー道場4〉
 14:001回上映
彷徨監督:岩崎祐/日本/2021/28分
潮風(ラフカット版)監督:金善(キム・ソン)/70分(予定)
+監督トーク

大蔵村肘折温泉でアーティスト・イン・レジデンス「山形ドキュメンタリー道場4」に創作滞在中の映画作家を招き、新作や製作途中の作品を特別に上映します。上映後は来場の方と率直な感想を語り合う時間。編集の佳境にいる監督を応援しよう!

『彷徨』について
 東京を拠点に、外国にルーツをもつ人々のドキュメンタリーを制作してきた岩崎祐さんの新作。
 旧ユーゴスラビア出身のフローリムは、戦争と民族浄化を生き延びた末、20年前に来日し、母国の消滅に伴い無国籍となった。最初の10年近くを刑務所と入管収容所で過ごし、その後の10年を、帰る国もなく、就労許可を得られない仮放免の立場で生きてきた。外国人向けの無料健康診断や恩人たちの元を訪れる彼は、来日20年の節目にこそビザを得られないかと一縷の希みを抱きながら、コロナ禍「前夜」の東京の街を歩く。

『潮風(ラフカット版)』について
 韓国・済州島出身のキム・ソンさんは12年前に来日し、日本映画大学ドキュメンタリーコース卒業後、番組製作会社に所属。NHK-BSの番組ディレクター等をしながら、自分の作品を完成させようとしています。戦前から続く歴史に翻弄され、海峡をはさんで引き裂かれた自身の家族を軸にした物語です。 「“家族”という言葉はかつて私にとって最も残酷な縛りでした。いまでは、過去や未来を通して離れたり交わり合ったり、どこか「風」のような存在として私の胸の中にあるように思います。人にとって現実は“生きた証”であり、それが“記憶の連鎖”として歴史となる。「現実」「記憶」「命」をキーワードに、「命」の普遍性に触れられるものを描くのが課題です」。



 3月の1回目はやまぎん県民ホールでの出張版上映会です。会場、曜日、時間帯などいつもの金曜上映会と異なりますので、ご確認の上ご来場ください。

金曜上映会 土曜出張版 + 311ドキュメンタリーフィルム・アーカイブ選
「ものがたる私たち」

 今年の山形ドキュメンタリーフィルムライブラリー金曜上映会「土曜出張版 + 311ドキュメンタリーフィルムアーカイブ選」は、酒井耕、濱口竜介両監督による東北記録映画三部作の一つ、『うたうひと』(2013)を上映します。今回は「土地と人から生まれる語り」をテーマとし、『うたうひと』のほか、タイを代表する映像作家アピチャッポン・ウィーラセタクンによる2000年の実験作『真昼の不思議な物体』、また今年は小川紳介没後30年でもあることから、小川プロダクションによる山形での制作作品の中から1977年の中編『牧野物語・峠』も併せて上映いたします。

 上映後のトークセッションでは、三部作制作後も仙台を拠点に東北の民話語りの記録を続ける酒井耕監督をお迎えし、「語り」の空間を映像で記録しアーカイブするその重要性についてお話を伺います。トークのお相手には、話題の新著『中動態の映像学 ― 東日本大震災を記録する作家たちの生成変化』を出版されたばかりの研究者・映像デザイナーの青山太郎氏をお招きします。


35日[] [会場]やまぎん県民ホール スタジオ2【会場・曜日・時間注意/要事前予約】
 13:00
真昼の不思議な物体監督:アピチャッポン・ウィーラセタクン/タイ/2000/83分/YIDFF 2001 インターナショナル・コンペティション優秀賞

監督ら撮影隊はタイの国中を旅し、出会った村人たちに物語の続きをそれぞれ自由に創作してもらう。語り手によって次々に変容し、自由奔放に転がっていく「不思議な物体」のお話はまた、タイに暮らす人々のありようを鮮明に映し出していく。

 15:30
牧野物語・峠監督:小川紳介/日本/1977/43分

山形の詩人真壁仁の詩碑が1977年に蔵王山中に建立されるのを記念して製作された、小川プロダクションによる中編記録映画。古老による蔵王に伝わる神話と水争いの話を先触れに、真壁仁が語る自らの人生と詩、農への思いが凝縮された一作。

 17:00
うたうひと監督:酒井耕、濱口竜介/日本/2013/Blu-ray/120分/YIDFF 2013 日本プログラム、スカパー! IDEHA賞 link 監督インタビュー

東北地方の登米、栗原、遠野に伝わる民話を語り継いできた語り手たちによる民話語りを記録した作品。信頼で結ばれた語り手と聞き手とが紡ぎ出す唯一無二の空間に浮かび上がる豊かな民話世界。

 19:10
トークセッション
ゲスト:酒井耕(『うたうひと』監督)、青山太郎(研究者、映像デザイナー)

[申し込み方法]
要事前予約
以下のフォームからお申し込みください。
「ものがたる私たち」申し込みフォーム
または、映画祭事務局宛、お電話かメールでも受付いたします。

[協力]一般社団法人サイレントヴォイス、アテネ・フランセ文化センター、山形県映画映画センター



318日[金]…〈光に生きる ― ロビー・ミューラー〉
 14:00、19:00(2回上映)
光に生きる ― ロビー・ミューラー監督:クレア・パイマン/オランダ/2018/Blu-ray/86分/YIDFF 2019 インターナショナル・コンペティション link 監督インタビュー


※上映作品が急に変更の場合があります。遠方の方はご来場前に番組をご確認ください。
金曜上映会についてはこちらをご覧ください。

[会場]
2月18日、3月18日:山形ドキュメンタリーフィルムライブラリー試写室
3月5日:やまぎん県民ホール3F スタジオ2(JR山形駅西口)※お車でご来場の方は、隣接の県民べにばな駐車場をご利用ください。(駐車料金の割引はありません)
[料金]鑑賞会員無料(入会金・年会費無料)
[主催]認定NPO法人 山形国際ドキュメンタリー映画祭
[問い合わせ]
phone: 023-666-4480(映画祭事務局) e-mail: info@yidff.jp

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止に伴う対応について

  • 施設から感染者が確認された場合に備え、受付でお名前、ご連絡先をご記入いただきます。この個人情報はこの目的以外には使用せず、30日間厳重に保管し、期間終了後は適切に廃棄します。
  • 手指消毒、マスクの着用、咳エチケットへのご協力をお願いします。
  • 発熱など体調不良のある方はご来場をお控えください。
  • ご入場前、ご退出後に会場の消毒、換気を行います。
  • 状況により、やむを得ず上映会を中止する場合がございます。