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やまがたと映画


 今年で山形国際ドキュメンタリー映画祭もいよいよ10回目。それを記念して開催される特別企画「やまがたと映画」の第1回目のテーマは「戦前の山形」。山形を舞台にした幻の映画が、山形出身の偉人が撮影した貴重な映像がいま蘇る。山形に興味津々!

会場:中央公民館4F、中央公民館6F


Part 1 蔵王を撮った男・塚本閤治

昭和初期、記録映画の祖として活躍した塚本閤治。彼が蔵王山麓を撮影した幻の映画『Mount Zao(蔵王山)』を半世紀ぶりに上映。その他、飯豊山の貴重な熊狩りの模様をおさめた昭和初期のフィルム、宮内省(当時)に伝わる幻の千鳥猟の映像など、戦前の記録映画を公開。

山岳編:
『Mount Zao(蔵王山)』1935
『雪稜に熊を狩る』1936
『丹沢・玄倉川』1940

帝都編:
「PATHE NEWS」1927-28
『田園行進曲』1930
『帝都の春』1932
『宮内省保存狩猟法 千鳥猟』1936
『黒部渓谷』1932

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Part 2 戦前のやまがたを見る

あなたは、人で溢れかえった戦前の上山競馬場を見たことがあるか! 山形が生んだ軍人・石原莞爾の肉声を聴いたことがあるか! 上山市「蟹仙洞」や、山形市内に眠っていた戦前の貴重なフィルムを、石原莞爾の撮影した戦前の映像を上映。山形の埋もれた記録を発掘し、21世紀のいま、再びその意味と歴史を再検証する。

『お祖父様の朝』 1940
「戦前〜戦後の上山市」
「石原莞爾の撮らえた満州」
「立正安国(石原莞爾インタビュー)」1946

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Part 3 やまがた美女列伝

戦前の山形を代表する名女優、龍田静枝の貴重な劇映画を、日本初の流行歌手、山形出身の佐藤千夜子にまつわる映画を上映。永遠の美しさに、時代を超えた麗しさに、ヤマガタが震える。

『虚栄は地獄』1925/内田吐夢/サイレント
『己が罪作兵衛』1930/佐々木恒次郎/活弁トーキー版
『東京行進曲』1929/溝口健二/活弁トーキー版
『波浮の港』1929/根津新/サイレント

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Part 4 やまがた名画館

戦前の山形でロケが行われた名作『馬』『川中島合戦』。あなたのよく知る懐かしの山形を、あなたの知らない新しい山形をご覧ください!

『馬』1941/山本嘉次郎
『川中島合戦』1941/衣笠貞之助

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Part 5 やまがた・映像の未来

何故、彼らは山形を舞台に映画を作ったのか? 何を山形に求め、カメラを回したのか? 山形の若手映像作家たちの作品を上映。山形という地の新たなる価値を、未来に繋ぐ映画から読み取る。

『RE FROM』2007/高橋由衣
『JAMBOYS』2006/鏡慶吾
『二人が座っている』2007/市川悠輔
『西ゆけば』2007/大木裕子
『ZARU-RIVER サツキバレ』2007/小林香織
『地球の映像工房』2006/山形国際ドキュメンタリー映画祭実行委員会
『石ころ屋根・丙申堂杉皮葺き石置屋根修復』2005

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Part 6 澤登翠のサワトーキー:『あゝ故郷』を聴く!

フィルムの消失により二度と観る事ができないといわれていた溝口健二監督山形ロケ作品『あゝ故郷』(1938)が、活動弁士・澤登翠による口演「サワトーキー」で甦る。暗闇に映画を聴き、銀幕に映画を想う。