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映画祭2003情報

その他企画


特別招待作品

 フレデリック・ワイズマン監督の2001年に上映された『家庭内暴力』(『DV ― ドメスティック・バイオレンス』)の続編『DV2』、フィンランドのミカ・カウリスマキ監督がブラジル音楽のルーツを探るロード・ムーヴィー『モロ・ノ・ブラジル』、故ジャン・ユスターシュ監督の最近発見、修復されたドキュメンタリー『ナンバー・ゼロ』の完全版、小川紳介監督の集大成とも言うべき傑作『1000年刻みの日時計 ― 牧野村物語』を上映します。また、ドキュメンタリー映画のみならず数々の異色の劇映画の製作活動を行って、今年5月に不慮の死を遂げた前田勝弘氏の監督作、『公害原論』及び『自由光州』を追悼上映します。

 


学ぶこと、教えること、作ること
――ドキュメンタリーの学校にて――

 ドキュメンタリーを教える日本の映画学校3校を迎える上映とシンポジウムのプログラムです。近年『あんにょんキムチ』や『HOME』で劇場公開まで行なう力作を輩出し続ける日本映画学校(川崎)。塾長原一男のもと、一般社会人が集まって映画づくりに取り組む「CINEMA塾」(大阪)。佐藤真や青山真治ら講師の製作現場に参加しながらクリエイティブ・ドキュメンタリーを学べる映画 美学校(東京)。それぞれの学校の“作風”をあらわす作品を上映し、原一男・佐藤真・安岡卓治ら講師たちのシンポジウムを行ないます。今年の国民文化祭・映像ワークショップに多くの学生が参加した地元山形の東北芸術工科大学・映像コースの作品を上映し、ドキュメンタリーに特化しない映像教育の視点の検証するシンポジウムもあり。若手のパワーを感じてください。

日時:10月14日[火]10:00-21:00
会場:山形市中央公民館4階大会議室


10:00 日本映画学校作品

向かい風来るまで 〜おやじの唄〜
大池正芳/2002/41分
殺人と死体遺棄の罪で服役中の父親。残された息子が、母と姉たちに未来を問う。

熊笹の遺言
今田哲史/2003/60分
国の強制隔離政策により療養所で過酷な生活をおくってきたハンセン病患者。隔離政策が人権侵害と裁判で認められたが、療養所のハンセン病患者は高齢化している…。

13:00 映画美学校作品

GO! GO! fanta-G
清水浩之/2001/22分
毎日のほほんと過ごしているかに見えた父が「新しい歴史教科書をつくる会」に入会していた!

粘土ができるまで
田村一郎/2002/27分
益子焼き用の粘土を手作業で生み出す黙々とした作業。「できるまで」演習の習作。

ヒノサト
飯岡幸子/2002/43分
祖父が高校の美術教師をしていた町。説明や解説はなく、映し出されるのはキャメラが透明になったかのような情景。

16:00 「CINEMA塾」作品

かけがえの前進
長岡野亜/2002/43分
精神病者の江端一起は拡声器と爆竹で医療観察法案に反対を叫ぶ。

レター
津本真理/2002/50分
かつて引きこもりだった藤田直美がカメラの前で虐待した父親と向き合う。

19:00 東北芸術工科大学作品&シンポジウム

車は走らなくても、よかった。
大木千恵子/2002/10分
父が大事にしていた車を売る、と言い出した。娘が家族を見つめる。

砂の入った靴のままで
黄木優寿/2000/12分
作り手の黄木優寿が「黄木優寿」を演じる。伝えたいことは何だったのか…。

上映後、佐藤真、原一男、安岡卓治ら各学校の講師によるシンポジウム「ドキュメンタリーは教えられるのか?」を予定。司会は東北芸工大の加藤到がつとめます。

 


追加上映

2002年の夏休み〜ドキュメント沙羅双樹
松江哲明/2003/ビデオ/67分
2002年夏、奈良にて河瀬直美監督の新作『沙羅双樹』の撮影が行われた。主役に抜てきされたのは奄美大島出身のストリートミュージシャン福永幸平と、1000人を超すオーディションから選ばれた、地元高校生の兵頭祐香。2人は監督に「ありのまま」の姿を要求され、忘れられない夏休みを経験する。

日時:10月14日[火]19:40-20:47
会場:ミューズ2
上映後に監督との質疑応答があります。


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