「現実の創造的劇化」:戦時期日本ドキュメンタリー再考
共催:国立映画アーカイブ
特別協賛:木下グループ
特別協賛:木下グループ
●10月12日−14日 [会場]山形美術館1
日本にドキュメンタリーという言葉が伝わった当時、作り手たちのトピックは「現実の創造的劇化」だった。果たしてそれは何を目指していたのか? 『炭焼く人々』の詩情は、トピックの起源であるイギリス・ドキュメンタリー映画運動の先駆『流網船』に通じ、『機関車C57』『知られざる人々』の大胆な現場音は、『造船所』に共鳴する。俳句で暮らしを語る『小林一茶』や出演者と協同して作った『或る保姆の記録』、そして作り手たちの範とされた『トゥルクシブ』。多彩な試みの数々から、戦時期日本の映像表現とその今日性を探る。
- 〈現場の呼吸〉
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『造船所』監督:ポール・ローサ/イギリス/1935/24分
『機関車C57』監督:今泉善珠/日本/1940/45分
『知られざる人々』監督:浅野辰雄/日本/1940/12分
ゲストトーク:マーク・ノーネス(ミシガン大学教授) ●12日10:50
〈労働を綴る〉-
『炭焼く人々』構成:渥美輝男/日本/1940/19分
『和具の海女』演出:上野耕三/日本/1940/25分
『流網船』監督:ジョン・グリアスン/イギリス/1929/無声/48分
バイオリン生伴奏:鈴木崇(作曲家) ●13日10:50
〈土地と鉄路〉-
『白茂線』演出:森井輝雄/日本/1941/21分 ※不完全版
『トゥルクシブ』監督:ヴィクトル・トゥーリン/ソ連/1929/無声/74分
バイオリン生伴奏:鈴木崇(作曲家)
ゲストトーク:フィオードロワ・アナスタシア(ロシア国立研究大学高等経済学院准教授)●13日13:40
〈言葉・響き・リズム〉-
『石炭の顔』監督:アルベルト・カヴァルカンティ/イギリス/1935/11分
『夜行郵便』監督:ハリー・ワット、バジル・ライト/イギリス/1936/24分
『信濃風土記より 小林一茶』演出:亀井文夫/日本/1941/27分
『土に生きる』演出・撮影:三木茂/日本/1941/9分 ※不完全版
『石の村』構成・監督:京極高映(高英)/日本/1940/10分 ●13日16:40
〈生活を撮る〉-
『住宅問題』監督:アーサー・エルトン、エドガー・H・アンスティ/イギリス/1935/15分
『医者のゐない村』監督:伊東寿恵男/日本/1940/13分
『農村住宅改善』監督:野田真吉/日本/1941/20分 ※戦後公開版
『或る保姆の記録』監督:水木荘也/日本/1941/35分 ※戦後公開版
ゲストトーク:岡田秀則(国立映画アーカイブ主任研究員) ●14日10:50