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事務局より

2012-10-11 | みた、つくった 北欧の日「みゆき野映画祭 in 斑尾」山形上陸

 「みゆき野映画祭 in 斑尾〜北欧・日本国際短編映画祭〜」は、毎年2月、長野県斑尾高原スキー場の手作りの雪のシアターで、北欧と日本の短編映画を上映し、さまざまな北欧文化体験ワークショップを行っています。主催は、橋本晴子さんを代表とするSnow Collective。「雪があってよかった〜」をキーワードに、雪の楽しみ方を提案する団体です。スタッフはほとんどがボランティアで、普段はそれぞれの仕事をしながら、国内では北海道から沖縄までの全国各地に、またフィンランド、アイスランドなど北欧各国にも住んでいます。

 みゆき野映画祭は、東日本大震災の被災地での無料上映会や、ワークショップを計画しています。2012年度は、その運営資金を集めるためのチャリティー映画祭を、全国で展開しています。自身も一児の母である橋本さんは、「被災地に住む子どもたちが、北欧の世界と触れることで見知らぬ世界へ興味を持ち、未来の無限の可能性を感じ、ひいてはそれがたとえ小さくても生きる糧のひとつとなれば」と考えています。この趣旨に賛同したスタッフたちが各地域で、カフェやギャラリー、イベントスペースなどの会場を探し提携協力をお願いして、チャリティー映画祭を開催してきました。その中のふたつが、6月に開催した山形でのイベントです。

 6月22日(金)は、山形ドキュメンタリーフィルムライブラリーで開催した〈みゆき野映画祭 in 斑尾 金曜上映会版〉。山形映画祭とみゆき野映画祭がコラボレーションした、北欧映画特別プログラムを上映しました。また6月24日(日)は、山形まなび館・MONO SCHOOLで開催した〈みる、つくる北欧の日〉。山形まなび館と共催、山形映画祭が後援となり実現しました。北欧短編映画4プログラムを上映、北欧オーナメントづくり体験ワークショップ、北欧の絵本図書館、北欧の雑貨販売を行いました。どちらも大成功に終わり、北欧の映画や文化の魅力について、たくさんの人たちに興味をもってもらうことができました。

 たまたま、私がみゆき野映画祭にボランティアスタッフとして参加していた縁で、今回山形で開催するに至ったみゆき野映画祭。しかし実は、橋本さんと山形映画祭にはずっと前から縁があったとのこと。2009年2月に第一回目のみゆき野映画祭を終えた橋本さんは、その大変さから、今後も映画祭を続けていくことに自信をなくしていました。そんな中訪れた山形映画祭で、彼女はたくさんの人と出会い、励ましを受けて、とても勇気をもらったそうです。ライブラリーでの上映に際し「2回目以降のみゆき野映画祭を実現してこられたのは、山形映画祭さんのおかげです。感謝してもしきれません。今回憧れの山形映画祭さんに協力していただいて、みゆき野映画祭のプログラムを上映できたことは、夢のようです」と、目を潤ませながら挨拶した橋本さんの言葉が印象的でした。

田中可也子(東北芸術工科大学芸術工学研究科院生/Snow Collective 山形スタッフ)

 

※みゆき野映画祭について link みゆき野映画祭 Webサイト