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革命の花 ― ヴェトナム・ローズの日記

People Power Bombshell: The Diary of Vietnam Rose

フィリピン/2016/フィリピン語、タガログ語/カラー、モノクロ/デジタル・ファイル/89分

監督、編集:ジョン・トレス
撮影:マレイ・ハヴィエル、ジッピィ・パスクア、シリーン・セノ、デニーズ・ヴィットリア
録音:マーヴァイン・アキノ、イトス・レデスマ、クリストファー・ランバート
出演:リズ・アリンドガン、エロール・エスパノ、キム・ぺレス、アナ・J・ルナ、ジュリアンヌ・カルカグ
製作:ジョン・トレス、ロナルド・アルゲレス
製作会社:Los Otros Films, ABS-CBN Creative Programs
提供:ABS-CBN Creative Programs

1986年、ピープル・パワー革命(エドゥサ革命)と期を同じくして、フィリピンの映画監督セルソ・アドヴェント・カスティーヨ(1943−2012)は、マニラ南部に位置する島で撮影を開始する。カスティーヨはホラー、サスペンス、アクションといった様々なジャンルの作品を手がけたことで知られるが、1970年代初頭には、道徳的な教訓を込めたソフト・ポルノ「Bomba Films」を数多く制作している。将来を嘱望されたセクシー女優、リズ・アリンドガンを起用した映画は、ヴェトナム戦争から逃れた漁師の家族の物語を描くはずだったが、予算の問題から撮影の中断を余儀なくされる。それから30年の月日を経て、ジョン・トレスは、残された『The Diary of Vietnam Rose(ヴェトナム・ローズの日記)』のフッテージを活用し、存命する当時のキャストの参加を得て、新たに撮影・録音された素材をミックスして未完の作品を完成させる。映画の夢と政治の夢、人びとの記憶がフィルムの上で交差する。



ショウマン

Showman


アメリカ/1963/英語/モノクロ/35mm(原版:16mm)/53分

監督、撮影、製作:アルバート・メイズルス、デヴィッド・メイズルス
編集:ダニエル・ウィリアムズ、トム・バイウォーターズ、ベツィ・パウエル
ナレーション:ノーマン・ロステン
提供:Maysles Films

メイズルス兄弟初期の代表作のひとつ。独立系の映画プロデューサーとして知られたジョゼフ・E・レヴィンの肖像。ボストンのスラム街で育ち、小さな配給業者としてそのキャリアをスタートしたレヴィンは、派手な宣伝手法によって興行的な成功を収め、製作した『ふたりの女』(1960)では、ソフィア・ローレンがアカデミー賞の主演女優賞を受賞している。メイズルス兄弟のカメラは、日々映画を売り続ける男の姿を本人に意識されることなくとらえ、女優たちに囲まれた生活、幼少期の友人との会合、芸術と商品をめぐるデヴィッド・サスキンドとの対話が映し出される。本作はレヴィンによって劇場での公開を禁止された。



マーロン・ブランドに会う

Meet Marlon Brando

アメリカ/1966/英語/モノクロ/デジタル・ファイル(原版:16mm)/29分

監督、撮影:アルバート・メイズルス、デヴィッド・メイズルス
編集:シャーロット・ツワーリン
提供:Maysles Films

主演作の公開を控えたマーロン・ブランドに対するジャーナリストたちの取材。自作の宣伝に一切関心のないブランドは、つねに笑みをたたえながらもウィットや皮肉で返答し、まともに取り合わない。反対に、記者に対して質問を投げかけ、人種問題に話が及ぶとたまたま通り掛かった女性を議論に参加させてしまう。インタヴューという行為を通じて、メイズルス兄弟はひとりの俳優がいかにして商品になるのか、そしてどのようにそれに抗うのかを考察すると同時に、人間にとって演じることで生み出される多様な相貌の豊かさをフィルムに記録する。



YIDFF 2019 クロージング作品
アンジェラの日記 ― 我ら二人の映画作家

Angela's Diaries: Two Filmmakers
I diari di Angela--Noi due cineasti

link 特別招待作品参照