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日本パノラマ



越境する楽しみ

 1991年、第2回目の本映画祭で行われた「日本映画パノラマ館」から続くこのプログラムは、その時々スタイルを変えながら、日本のドキュメンタリー映画の今を表現し続けている。

 激動の時代は過ぎたかにみえる現在、しかし、むしろどこに向かったら良いのかすらわからぬ、不気味な時代へと突入している。そんななかそれぞれの作家が、模索し、他者に観せること、自分のフィールドの枠からはみだそうとすることを、映像のなかにとどめている9作品を紹介する。観客も自分自身の枠をはみだし、越境する楽しみを味わっていただきたい。

日本パノラマ作品選考 桝谷秀一