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アジア千波万波 [インド]

150秒前

150 Seconds Ago

- インド/2002/グジャラーティー語、ヒンディー語、英語/カラー/ビデオ/112分

監督、編集:バトゥール・ムクティアール
撮影、製作:ヴィヴェーク・シャー
録音:ヴィノード・S
製作会社、提供:シュート・アウト・フィルム
Shoot Out Films
Challenger 1/1304, Thakur Village, Kandivali (East)Mumbai 400101 INDIA
Phone: 91-22-2886-2921
Fax: 91-22-5694-1955
E-mail: shootoutfilms@hotmail.com

2001年1月のグジャラート大地震で、壊滅的な被害にあったカッチ地方の古都ブジ。人口15万人のうち2万5千人もの死者を出した。監督と夫のカメラマンは1年間通いつづけ、リキシャ運転手一家、元マハラジャ、医師など助かった人々が生活を立て直そうとしていく様子を記録する。たった150秒間の地震で衣食住の支えを一気に失いながら、人々の表情は謙虚であり毅然としていた。不条理な被災体験をそれぞれに解釈し折り合いをつけて前へ進もうとする強さが胸を打つ。ラクダや牛、犬や猫とのユーモラスな共存も見どころ。



-【監督のことば】私が初めてカッチを訪れたのは、2001年1月に起こった大地震の2日後だった。カッチのその光景に私は目を奪われた。住民たち、彼らの衣服、表情や笑顔、人生と向き合う態度、運命に対する諦観、どんな困難でも乗り越えられるという揺るぎない確信、これらすべてに私は感心してしまった。もっと知りたい、もっと体験してみたいと思った。地震の体験は、150秒間、ほんの数日や数カ月で終わるものではなく、長い間にわたって響き続けるものなのだろう。私を引きつけたのは、英雄や特別な人ではなく、生活を覆す出来事に直面した、平凡な、普通の人々だった。

 この作品はスタッフ2名だけで、デジタル・ビデオで撮影したが、アプローチを固定化せず、探訪し続けるように撮っていくことに腐心した。私たちの目的は観客と体験を分かち合うことであって、“映画を撮る”ことではなかったのだ。


- バトゥール・ムクティアール

1994年、プネーにあるインド映画・テレビ学院の監督コースを卒業。その後数年間、ムンバイで撮影する海外のドキュメンタリー映画スタッフに協力し、リサーチャー、プロダクション・コーディネーター、アソシエート・プロデューサーとして働く。映画・テレビ学院の卒業制作として短編劇映画を2本監督。『Phobhabai』は、クレルモンフェラン短編映画祭に招待された。『Nazar Ka Dhokha』は、ヴィラ・ド・コンデ国際映画祭、インド国際映画祭、クレルモンフェラン短編映画祭、そしてフランスのポアティエ映画祭で上映された。また、カリフォルニアにあるEveo社の出資で、デジタル・ビデオによる3分間の短編16本も製作した。本作は初の長編ドキュメンタリーである。


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