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アジア千波万波 [日本]

3rd Vol.2 ― 2つの光の家

3rd Vol.2--2 Light House

- 日本/2002/日本語、英語/カラー/ビデオ/52分

監督、撮影、編集、製作、提供:真田操
〒606-8174 京都市左京区一乗寺染殿町3京都一乗寺コーポラス701
Phone: 81-90-9020-1993
E-mail: misao3rdhouse@yahoo.co.jp
URL: www009.upp.so-net.ne.jp/neo_3rdHOUSE/

ネパールに生活の拠点を作って旅する作者。前田真二郎などと共に「3rd」というシリーズタイトルで映像の連作を作りつづけている。この作品では、チベットでアウトサイダー的な青年と過ごす時間を手持ちの不安定なカメラで吸い取る。ファインダーに自分を見るビデオの不思議、突然の雪にときめく心、誕生日のろうそく、ネパール軍の行進など、取りとめのない日常のかけがえのない空気が、澄み切った表情と光あふれる世界となって迫ってくる。



【監督のことば】3rd(3つめのこと)、それを思いつつ撮影を始めて2つめに作品になったのが『3rd Vol.2 ― 2つの光の家』です。ヒマラヤ山脈周辺の土地に初めて訪れたのが、2000年の5月。『3rd Vol.2 ― 2つの光の家』は、私がその土地に3度目に訪れて、生まれた作品です。

 2002年の3月に中国のチベット自治区にはじめてやってきて、ラサの街を彷徨っていた青年と10日間を過ごし、4月から5月までネパールの3rd HOUSEで過ごした1カ月の生活の中で撮影したものを、日本に帰国後10日間のノンリニア編集で作品として完成しました。

 一番最初にネパールに来たとき、4日と過ごさない間に見つけた“3rd”というテーマが、すでにそのとき、私のこれからの生きる時間と切りはなせないものだとすぐに分かりました。でも、その“3rd”(3つめのこと)がいったい何なのか? なぜネパールだったのか? 今この瞬間も絶えずそれを求めつづけていられるのは何かその先にあるからなのか? 私自身まだ分かりません。

 『3rd Vol.2 ― 2つの光の家』は、“3rd”をめぐる様々な私の思いと、めくるめく姿を変え現れる世界とのプリミティブなセッションであり、“3rd”に関係するすべての人の強い思いが示す未来への方向で、また何より私自身が、次の現実を生きるために必要な表現として完成しています。


- 真田操

1972年生まれ。1995年、初の映像作品『駅』(1993)をドイツ、オーバーハウゼン国際短編映画祭に出品。1999年、前田真二郎との共作『宇宙の人 ―a Messenger―』(2001)を製作。2000年、インド、ネパールをはじめて訪れ“3rd”プロジェクトが始まる。2001年の3rd HOUSE誕生にいたる重要な約3カ月を真田、大木裕之、前田の共作『3rd 未だ来ぬ者を待つ家』として発表し、現在も編集中。2002年に“3rd”始まって以来、初のソロ作品である本作を、2003年にネパールや中国、新彊ウイグル自治区で撮られた『Death Fugue』を完成。“3rd”は現在、ネパールの3rd HOUSEを中心に真田操の生きる時間そのものとなって、自由に世界に浸透中。2003年3月に特集上映会、5月には初の個展を京都で開催した。


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