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再訪やまがたクラシックス
山形ドキュメンタリーフィルムライブラリー所蔵作品
デジタル化プロジェクト

助成:一般財団法人長瀬映像文化財団


第1回目の映画祭上映作品がデジタル化

 山形国際ドキュメンタリー映画祭では、1989年の第1回映画祭からこれまで、インターナショナル・コンペティション部門の作品を中心に、日本語字幕つきの上映素材を制作してきた。山形市郊外の山形ドキュメンタリーフィルムライブラリーに収蔵されているそれらの作品は、作家の許諾を得て、全国の自主上映団体などに通年で貸し出している。その250本以上におよぶコレクションのうち、初回から1990年代にかけての上映作品はほとんどが16mm、または35mmの上映用プリントであり、30年以上が経過している現在、徐々に化学的な劣化や 物理的な損傷が目立ちはじめている。またデジタル上映全盛の現在、それら貴重なフィルム作品の上映機会も減っている。そこで、このほど長瀬映像文化財団の助成をいただき、初期フィルム作品のデジタル化に着手することとなった。今年は3作品を対象としたが、そのうち初回1989年上映の2作品『ルート1/USA』『時は名前を持たない』のデジタル版を今回の映画祭にてお披露目上映する。

石原香絵、畑あゆみ(プログラム・コーディネーター)



「デジタル化」について
 ここでいう「デジタル化」とは、長年貸出に使用してきたフィルムを、現在の状態のままスキャンし、デジタル上映に適した素材(DCP)を作成する作業を指している。予算上の限界もあり、目立つ傷の修復やカラー補正は施しているが、積極的なデジタル修復は加えていない。また、初回から1997年までの映画祭では、インターナショナル・コンペティション作品には日本語字幕のみをつけ、英語字幕はつけていなかったため、その時代の当映画祭所蔵フィルムから作成したデジタル版については、変わらずそのまま英語字幕がついていない。ただし、作家側(あるいは現在の権利元)で既に同作品のDCPを作成・保有している場合は、予算を抑える意味でも、新たに取り寄せたデジタル素材に現在の映画祭の上映方針に則った字幕をつけてDCPを作成することとした。今回上映する2作品のうち、『ルート1/USA』は後者の事例である。