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マダム・ソワ・セヴェンヌ




マダム・ソワ・セヴェンヌ

Madame soie Cévennes

日本、フランス/2025/日本語、フランス語/カラー/DCP/87分

監督:佐藤広一
ナレーション:坂東玉三郎
音楽:小関佳宏
制作:川武m美
製作:細尾真生、髙橋卓也
出演:下山菊夫、ミッシェル・コスタ、高松秀徒、リシャール・コラス

マリー・アントワネットが愛したとされる伝説の絹〈セヴェンヌ〉。神々しい白さがあり世界一美しい絹といわれ、フランスでは伝承として語られてきた。それがいま300年の時を経て日本でよみがえった。その伝統と技術を未来に繫ごうと、シルク産業の最前線にかかわる養蚕家、織物職人、染色家、日仏歴史学者などの取り組みを、3年の歳月をかけて取材。これまで明かされることのなかった匠の手仕事の技と、天然素材で染抜かれた目が覚めるような色彩が、余すことなくここに記録される。



【監督のことば】かつて隆盛を極めた養蚕業。「桑に始まり桑に終わる」といわれるほど、飼育に桑の葉は欠かせないものです。「子どものころ小屋にいくと、おかいこさんがカサカサ桑を食べていたのが懐かしい」といった思い出を持つ人たちは少なくありません。この「おかいこさん」の愛称からもわかる通り身近な存在でした。と同時に、白く美しい絹(シルク)を生みだして生命をまっとうする神秘性から、「お蚕様」とも呼ばれます。確かにその姿からは、神々しさすら感じられます。前作『紅花の守人 いのちを染める』(2022)では、全国の映画館をまわり舞台挨拶をしました。そのときに、たくさんの方から、「紅花の次はシルクですね」と声をかけていただきました。染料の紅花と、織物となる絹(シルク)は、とても密接な関係にあるのです。そのご縁から、本作の映画製作へと繫がりました。本作は、『紅花の守人』のプロデューサーであり、山形国際ドキュメンタリー映画祭事務局長でもあった、故・髙橋卓也さん最後の企画でもあります。この美しい伝統を次代へ引き継ぐために、ひとりでも多くの皆さまに届けられますよう、そしてこれからのシルク文化の布石のひとつになれるよう、〈入門編にして決定版〉を目指して制作いたしました。


佐藤広一

1977年山形県天童市生まれ。監督作『世界一と言われた映画館』(2017、ナレーション:大杉漣、YIDFF 2017、2021)が2019年に全国公開。『丸八やたら漬 Komian』(2021、ナレーション:田中麗奈、YIDFF 2021)、『紅花の守人 いのちを染める』(2022、ナレーション:今井美樹)がある。1998年、第20回東京ビデオフェスティバルで短編映画『たなご日和』がゴールド賞受賞。『出羽が生み出す文士たち』(2025)では東北映像フェスティバル地域振興コンテンツ部門大賞受賞。現在、町家文化とその歳時記、歴史を追う『京町家 秦家の暮らし』を制作中。