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台湾&日本ホームムービー特集「小さな映画、大きな宇宙」

共催:國家電影及視聽文化中心(TFAI)

台湾ホームムービー
 
日本ホームムービー 日本と台湾をつなぐフッテージ

20世紀のとある時期までスマホはもちろんビデオもないなかで、人々の日常を記録していたのは小さなフィルムだった。自宅で大切に保管されていたフィルムを取り出して映写機で見てみると……? 家族の思い出、地域の風習文化、そして歴史の背景を私たちのもとに届けるタイムカプセルだった!

 ホームムービーとは「家庭の映画」とも呼ばれ、8mm、9.5mm、16mmなどの小型フィルムによって、身の回りの日常の風景を記録したアマチュア映画のことをいう。本プログラムは、戦前・戦後の台湾および日本で、愛情深いまなざしで家族を記録した映像を上映する。時代や場所を超えて人々をつなぐ“対話のツール”としてのホームムービーの秘められた力を明らかにする。



台湾ホームムービー

  • 小型映画研究者 史惟筑氏による解説&質疑応答つき
  • 聞き手:戴 周杰(八戸工業大学感性デザイン学部)

医師 丁瑞魚(ティン・レイユー)撮影 8mmフィルム

8mm Film by Dr. Ting Ray-yü

- 台湾/1940−1943/サイレント/モノクロ/デジタル・ファイル(原版:8mm)/26分

戦前の鹿港(台中の南にある街)で撮影された映像には、日本の軍人や軍装の高砂族の青年、三国同盟を祝うパレード、着物やふんどし姿の子どもたちなど、植民地支配の現実が生々しく映る。しかし医師の視線は家族の笑顔へ注がれ、やがて召集令状が届き、家族は神社で祈りを捧げるのだった。



写真家 許蒼澤(シュー・ツァンツェ)撮影 8mmフィルム

8mm Film by Photographer Hsu Tsang-tse

台湾/1964/サイレント/モノクロ、カラー/デジタル・ファイル(原版:8mm)/20分

家族とともに戦後の台東や台南をタクシーで旅した映像。複数の台湾先住民の土地、太魯閣(タロコ)は、戦時中は日本の役人のみが訪問を許され、台湾人は足を踏み入れることが難しかった。貴重なカラー映像を通して、家族の幸せなひとときに潜む日本の植民地支配の影を、上映とともに研究者の史惟筑氏が読み解く。

 


日本ホームムービー

佐藤久吉撮影 16mmフィルム

16mm Film by Sato Kyukichi

日本/1938−1939/サイレント/モノクロ/デジタル・ファイル(原版:16mm)/20分

日本酒「初孫」で知られる、山形県酒田市の酒造会社の社長が撮影した家族と地域の祭り。戦前日本の家庭の様子がつぶさに捉えられている。火災で廃業となった映画館「グリーン・ハウス」のかつての姿も目にすることができる。



桝谷二郎撮影 8mmフィルム

8mm Film by Masuya Jiro

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  • 桝谷時計店現店主 桝谷秀一氏による解説&質疑応答つき

  • 日本/1959−1967/サイレント/モノクロ、カラー/8mm/27分

    山形市にある「桝谷時計店」前店主の故 桝谷二郎氏が、息子の誕生を機に購入した8mmカメラで記録した家族の営み。山寺、芋煮会、路地、雪かき、県民会館前の噴水など、山形市民に馴染み深い風景が広がる。

     


    日本と台湾をつなぐフッテージ

    山形×花蓮 1960年代への旅

    Return: Yamagata × Hualien 1960s

    台湾、日本/2024 /ダイアローグなし/モノクロ、カラー/デジタル・ファイル(山形パート原版:16mm、花蓮パート原版:35mm)/43分

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    山形市制作広報フィルム『四季のたより』より
    音楽:林強(リン・チャン)
    音響:徐銘Q
    編集、ポストプロダクション:張志宏、迴聲音像
    協力:傾聞敘事影像有限公司(花蓮鉄道電影院)、花蓮県文化局、国家電影及視聴文化中心(TFAI)

    山形市制作広報フィルム『四季のたより』(1950〜60年代に制作)と台湾の国家電影及視聴文化中心(TFAI)所蔵ニュース映画から編集された1960年代の花蓮市の映像。これは2024年11月、花蓮で開催された「国際記録片影展交流」〈現場電影〉プログラムにて音楽家 林強(リン・チャン)によるライブ音楽とともに上映された。この度上映するのはその際の音楽を吹き込んだバージョンとなる。