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亡き両親への手紙

Letters to My Dead Parents
Cartas a mis padres muertos

チリ/2025/スペイン語/カラー/DCP/106分

- 監督、脚本、ナレーション:イグナシオ・アグエロ
撮影:ダビド・ブラボ、イグナシオ・アグエロ、クラウディオ・アギラール
編集:クラウディオ・アギラール、イグナシオ・アグエロ
録音:マルコス・サラサール
製作:テアニ・スタイゲル
製作会社:IGNACIO AGÜERO & ASOCIADO
配給:Uma Pedra no Sapato

自宅の窓から空を覗き、庭の植物や猫、小鳥を映しながら、映画作家は亡くなって久しい両親について語る。軍事政権下で作った最初の映画にエキストラ出演した母、強力な労働組合を擁するパイプ工場で働いていた父。映画は、かつての父の同僚の証言をはじめ、父が撮影したフィルム映像や映画作家の過去作からの引用、私的な家族の記録映像などを織り交ぜて、チリの人々が経験してきた過酷な歴史をプライベートな記憶へと合流させる。逸脱や中断を繰り返し、夢と現実を行き来する映画作家の語りは、死者と生者が出会う未完のアーカイヴをかたちづくる。(NK)



【監督のことば】巨大なテーブルクロスを広げるようにして映画のタイムラインを拡張すること。きわめて多様なイメージがそこにあって、観客に何かを説くことは一切なく、むしろ作品自体に生じる無秩序から観客を解き放ち映画に寄り添う旅路に誘うこと。

 そうした旅こそが映画なのだ。それには休止、中断、迂回がつきもので、ルーシーおばさん、組合のリーダーが突然姿をあらわし、自分たちもわれわれも知らないことを知ろうとした亡き両親の強い好奇心に直面することになるのだ。


- イグナシオ・アグエロ

1952年、サンティアゴ生まれ。建築と映画制作を学ぶ。1978年に初作品として掌篇『Today is Thursday Movie Day』を監督(本作に引用)。主要な作品として、『100人の子供たちが列車を待っている』(1988、YIDFF '89)、『サンティアゴの扉』(2012、YIDFF 2013)、『ある映画のための覚書』(2022、YIDFF 2023)など。ラテンアメリカの重要な映画作家のひとりとして評価されており、国際映画祭で数々の賞を受けている。パリのポンピドゥー・センターやニューヨークのリンカーン・センターなどでレトロスペクティヴが開催されている。