トラッキ__ング
Track_ing- 韓国、カザフスタン/2024/英語、韓国語、 カザフ語、ロシア語/カラー/DCP/22分
監督:チョ・ハンナ、イ・チャンヨル、サムガル・ラキム、アリ・ティニベコフ
撮影:アリ・ティニベコフ、イ・チャンヨル、チョ・ハンナ
編集:チョ・ハンナ、イ・チャンヨル
録音:ユ・ウィジョン
エグゼクティブ・プロデューサー:カン・サンウ
製作:チョ・ハンナ、イ・チャンヨル、サムガル・ラキム
1992年に国交が樹立した韓国とカザフスタン。その二国間を繫ぐ鉄道内で撮られた映像の上に500×500ピクセルの正方形が表示され、その枠内に映るものを解析しつづける。AIがランダムに反応し、単語や文章を自動生成しているようにも見えるが、それらは無機質なのにウィットに富んでいて、温かさや皮肉っぽさを感じさせる。さまざまな形式のテキストを読み進めていくと、アイデンティティの平衡感覚を失った、現代を生きる若者たちのリアルな実感が浮かび上がり、気づくといつのまにか線路は宇宙にのびていて、列車は無重力空間に投げ出されている。(IST)
【監督のことば】われわれは皆、望むと望まざるとにかかわらず、列車に乗っている。アルゴリズムと呼ばれるエンジンによって走行し、非常に長くて一見無限に思えるネットワークに沿って絶えず走り続ける列車に。車窓の外の風景は、ランダムかつ無数のデータが無限に広がる平原だ。その景色そのものは何も示さず、何の意味もない。われわれは車窓の外を眺めては他人とのつながりを考える。つながってはいるが、同時に離れてもいるというのに。このプロセスには実体のある物質やロジックはないし、既存の物語にも当てはまらない。それは韓国かもしれないし、カザフスタンかもしれない。遊牧民の話かもしれないし、K-POPのことかもしれない。あるいは、1930年代にソビエト連邦が列車で中央アジアに強制移住させた高麗人(コリョ・サラム)の歴史かも。ものごとは、それによって得られる感覚や感情がないと意味を持たない。インターネットミームと同様、われわれはハイパーリンクを使って情報から情報へと移動し、無関係な画像を集めては特定の意味や感情を抽出し、自分の周囲の環境を理解する。フランク・ステラがかつて言ったように、この列車の中では、「あなたが見るものはあなたに見えているもの」なのだ。
![]() チョ・ハンナ |
![]() イ・チャンヨル |
![]() サムガル・ラキム |
![]() アリ・ティニベコフ |
チョ・ハンナ、イ・チャンヨル、サムガル・ラキム、アリ・ティニベコフは、韓国とカザフスタンを拠点とする監督である。両国の国交樹立30周年を記念するドキュメンタリー・ワークショップにて、4名は「チーム2K」を組んで本作を共同制作した。




