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[ベルギー、フランス]

髪と紙と水と

Hair, Paper, Water...
Tóc, Giấy và Nước...

ベルギー、フランス/2025/ルック語、ヴェトナム語/カラー/DCP/71分

- 監督:ニコラ・グロー、チューン・ミン・クイ
撮影:ニコラ・グロー
編集:チューン・ミン・クイ
録音:ゴー・クオック・キエン、グエン・ゴック・タン、レー・ホアン・アイン
整音、音響:エルンスト・カーレル、チューン・ミン・クイ
製作:ジュリー・フレール、トマ・アキム、ジュリアン・グラフ
出演:カオ・ティ・ハウ、カオ・スアン・ゾアイン、カオ・ティ・ヒエウ、カオ・ティ・バット
製作会社:Dérives、petit chaos
配給:Lights On www.lightsonfilm.com

ヴェトナムの人里離れた洞窟で生まれ育った少数民族ルック族の女性が、出産を終えた娘を手伝うためにサイゴンを訪れる。初めて触れる都会の喧騒の中、彼女は民族の言葉を幼い孫に伝えていく。髪を売って生計を立て た貧しい日々、虎や洪水に怯えた洞窟での暮らし、そして夢に現れた亡き母への想い――。失われゆくルック語で語られる記憶は、寓話のような不思議さをまとっている。祖母と孫が寄り添いながら奏でる言葉の響きは、フィルムの粒子と溶け合い、温かな余韻を残す。受け継がれる命と言葉が、柔らかな映像に刻まれていく。(SA)



【監督のことば】暗い洞窟の中で、水が1滴ずつしたたり落ちる。記憶のしずくがハウさんから孫たちへと、ひと言ずつ手渡される。水の流れが、彼女たち、私たち、映画を、1フレームずつ家へと運んでいく。


- ニコラ・グロー

かつての産炭地域にあるベルギーの小さな町バンシュ生まれ。アヘン依存症と闘うラオス人家族を描いた長編デビュー作『Century of Smoke』(2019)は、ヴィジョン・デュ・レエルでプレミア上映された。


- チューン・ミン・クイ

ヴェトナムの中部高原にあるバンメトートという小都市に生まれる。2021年、フランスのル・フレノワ国立現代芸術スタジオを卒業。カンヌ国際映画祭、ベルリン国際映画祭、ロカルノ国際映画祭、ニューヨーク映画祭などの国際映画祭、エキジビションで作品が上映される。最新作『ベトとナム』(2024)は、カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門で上映された。